有機溶剤中毒予防規則
有機溶剤は、化学物質をよく溶かす性質を有しており、塗装、洗浄等の作業に広く使用されて
おりますが、蒸発しやすく、脂肪を溶かすことから、呼吸器や皮膚から吸収されることが知られ
ています。
この体内に吸収された有機溶剤が中枢神経等へ作用して、有機溶剤を取り扱う労働者に対し
て急性中毒や慢性中毒等の健康障害を発生させることがあります。
有機溶剤中毒予防規則を遵守し関係労働者の有機溶剤中毒の予防に役立つ事を期待して
まとめてあります。
1.目  的
労働安全衛生法第1条
この法律は、労働基準法(昭和22年法律第49号)と相まって、労働災害の防止のための危害
防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関
する総合的計画的な対策を推進することにより、職場における労働者の安全と健康を確保する
とともに、快適な作業環境の形成を促進することを目的とする。
2.有機溶剤区分
有機溶剤中毒予防規則抜
有機溶剤の毒性による分類
有機溶剤は毒性の強弱によって三つに分けられます。
   毒性の強いもの     第一種有機溶剤(赤)例 トリクロルエチレン
   毒性の中程度のもの  第二種有機溶剤(黄)例 トルオール
   毒性の弱いもの     第三種有機溶剤(青)例 ミネラルスピリット
   混合溶剤の場合5Wt%を超えて強いものが入っている場合は強いものの種別とする。
   例えば、トルオールに6%のトリクロルエチレンが入っている混合溶剤は第一種有機溶剤
   となる。
有機溶剤を取り扱う作業所における施設(第5条〜第8条)
   作業所内の空気が有機溶剤の蒸気により汚染されないようにする方法と
   しては、有機溶剤の蒸気の発散を抑制する方法と、発散した有機溶剤の
   蒸気を有害にならないような程度に希釈する方法があります。
第一種を取り扱う業務に義務づけられている施設
  有機溶剤の蒸気の発散源を“密閉する設備”又は“局所排気装置の設備”
第二種を取り扱う業務に義務づけられている施設
  有機溶剤の蒸気の発散源を“密閉する設備”又は“局所排気装置の設備”
第三種を取り扱う業務に義務づけられている施設
 “全体換気装置の設備”
  但し、通風が不十分な場所において行う場合に限り、第二種と同様に設置すること。
ホースマスク又は有機ガス用防毒マスクの仕様(第26条)
   使用者は次に掲げる業務に労働者を従事させる場合にはホースマスク、又は有機ガス用
   防毒マスクを使用させなければならない。
    1.有機溶剤の蒸気の発散源を密閉する設備及び局所排気装置を設けない屋内作業場、
      タンク、船倉又は坑における業務。
    2.全体換気装置を設けたタンク、船倉、坑又は地下室、その他通風が不十分な屋内作
      業場における業務。
    3.屋内作業場、タンク、船倉、又は坑において有機溶剤の蒸気の発散源を密閉する設備
労働省告示第四十五号
   有機溶剤使用の注意事項として次の事項を作業場内に掲示する。
     1.有機溶剤の人体に及ぼす作用
         (1) 頭痛
         (2) けん怠感
         (3)  めまい
         (4)  貧血(芳香族炭化水素・ハロゲン化炭化水素を主成分とする有機溶剤を
            使用する場合に限る)
         (5)  肝臓障害(ハロゲン化炭化水素を主成分とする有機溶剤を使用する場合
            に限る)
   2.取り扱いの注意事項
         (1)  有機溶剤を入れた容器で使用中でないものには必ずふたをすること。
         (2)  当日の作業に直接必要のある量以外の有機溶剤等を作業場内へ持ち
             込まないこと。
         (3)  できるだけ風上で作業を行い、有機溶剤の蒸気の吸入をさけること。
         (4)   できるだけ有機溶剤等を皮膚にふれないようにすること。
   3.中毒が発生した時の応急処置
         (1)中毒にかかった者を直ちに通風のよい場所に移し、すみやかに衛生管理者、
            その他の衛生管理を担当する者に連絡すること。
         (2)中毒にかかった者の頭を低くして横向き又は仰向きに寝かせ、身体の保温に
            努めること。
         (3)中毒にかかった者が意識を失っている場合は口中の異物を取り除くこと。
         (4)中毒にかかった者の呼吸が止まった場合は、すみやかに人工呼吸を行うこと。
健康診断(第29条)
   第一、第二種有機溶剤及び第三種有機溶剤であって、通風の不十分な場所で有機溶剤
   業務を行う労働者に対し、雇入れの際及びその業務に配置替えの際及びその後6ヶ月
   以内ごとに1回定期に有機溶剤に関する特殊健康診断を実施しなければならない。
安全衛生法にける規制(表示)
   昭和48年4月1日より市場に出ているシンナー類には『指定有害物』を含んでいる
   場合において、缶に取扱いの注意事項、その有害物の名称と含有量及びその表示者名
   と住所を明示しなければなりません。
   指定有害物とは、従来29品目でしたが、平成1年10月1日より18品目が追加さ
   れ47品目となりました。
   (有規則の改正により)即ち、第一種有機溶剤、第二種有機溶剤のすべての物質が
   『指定有害 物』となりました。

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