平成31年版  3章 防水改修工事

7節 シーリング

3.7.2  材料
(1) シーリング材は、JIS A 5758 (建築用シーリング材) による。
    なお、有効期間を過ぎたものは使用しない。
(2) シーリング材の種類及び施工箇所は、特記による。特記がなければ、種類は被着体に
   応じたものとし、表3.7.1による。
   ただし、カーテンウォール目地及び外装壁タイル接着剤張り目地の場合を除く。
   なお、異種シーリング材が接する場合は、監督職員と協議する。
(3) 2成分形シーリング材の基剤及び硬化剤は、シーリング材の製造所の指定する配合とする。
(4) 塗膜防水に用いるシーリング材は、3.6.2(3) により、外装壁タイル接着剤張りに用いる
   シーリング材は、4.5.8[タイル張替え工法](7)(イ)による。
(5) 目地周辺の欠損部補修用材料は、4.2.2[工法別使用材料](4)による。
(6) 補助材料
  (ア) プライマーは、シーリング材の製造所の製品とし、被着体 (塗装してある場合は塗料) に
     適したものとする。
  (イ) バックアップ材は、合成樹脂又は合成ゴム製でシーリング材に変色等の悪影響を及ぼ
     さず、かつ、シーリング材と接着しないものとし、使用箇所に適した形状で、裏面に接着剤
     のついているものは目地幅より1mm程度小さいもの、接着剤のついていないものは目地
     幅より2mm程度大きいものとする。
  (ウ) ボンドブレーカーは、紙、布、プラスチックフィルム等の粘着テープで、シーリング材と接
     着しないものとする。
表3.7.1 被着体の組合せとシーリング材の種類
被着体の組合せ シーリング材の種類
記号 主成分による区分
金属 金属 MS−2 変性シリコ-ン系
コンクリート
ガラス SR−1 シリコ-ン
石、タイル MS−2 変性シリコ-ン
ALC 仕上なし MS−2 変性シリコ-ン
仕上あり(注)1 PU−2 ポリウレタン系
押出し成形セメント板 MS−2 変性シリコ-ン
ポリ塩化ビ
ニル樹脂形
材(樹脂製
建具)(注)2
ポリ塩化ビニル樹脂形材(樹脂製建具)(注)2 MS−2 変性シリコ-ン系
コンクリート
ガラス SR−1 シリコ-ン系
石、タイル MS−2 変性シリコ-ン系
ALC 仕上なし MS−2 変性シリコ-ン系
仕上あり(注)1 PU−2 ポリウレタン系
押出し成形セメント板 MS−2 変性シリコ-ン系
ガラス ガラス SR−1 シリコ-ン
外壁乾式工法の目地 MS−2 変性シリコ-ン系
上記以外の目地 PS−2 ポリサルファイド系
コンクリート プレキャストコンクリート MS−2 変性シリコ-ン
打ち継ぎ目地
ひび割れ誘発目地
仕上なし PS−2 ポリサルファイド系
仕上あり(注)1 PU−2 ポリウレタン系
石、タイル PS−2 ポリサルファイド系
ALC 仕上なし MS−2 変性シリコ-ン
仕上あり(注)1 PU−2 ポリウレタン系
押出し成形
セメント板
仕上なし MS−2 変性シリコ-ン
仕上あり(注)1 PU−2 ポリウレタン系
ALC ALC 仕上なし MS−2 変性シリコ-ン
仕上あり(注)1 PU−2 ポリウレタン系
押出し成形
セメント板
押出し成形
セメント板
仕上なし MS−2 変性シリコン系
仕上あり(注)1 PU−2 ポリウレタン系
水回り 浴室・浴槽 SR−1 シリコ-ン系(注)3
キッチン・キャビネット回り
洗面・化粧台回り
タイル タイル(伸縮調整目地)(注)4 PS−2 ポリサルファイド系
アルミニウム製建具等の工場シール(注)5
(注)
1.「仕上げあり」とは、シーリング材表面に仕上塗材、塗装等を行う場合を示す。
2.ポリ塩化ビニル樹脂形材は、JIS A 5558 (無可塑ポリ塩化ビニル製建具用形材) による。
3.防かびタイプの1成分形シリコーン系とする。
4.外装壁タイル接着剤張りにおける伸縮調整目地は、4.5.8(7)(イ)(a)による。
5.現場施工のシーリング材と打継ぎが発生する場合の工場シーリング材を示す。
6.材料引張強度の低いものは、50%モジュラスが材料引張強度の 1/2以下のものを使用する。
  なお、被着体がALCパネルの場合は、50%モジュラスが 0.2N/mm2以下とする